高校の時に一人で天文部を楽しんだ話


 


145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:23:35.00ID:sDW+XZlQ0

そんなこんなで六月もだらだらと当初思い描いたん高校生活とは違う形で進んでいった

この頃にはもうハルヒのようなトンデモ高校生活はこれから先も起こらないだろうと達観し、厨二病も抜けだし心身ともに至って良好であった

そんな六月の終わり、俺がいつものように図書室で童話を読みニヤついていると、佐倉先生が騒がしく図書室に入ってきた


「おい、私の部屋が危ない」


言ってる意味はよくわからなかった

まあ要するに

天文部がつぶれるかも知れないらしかった

 





147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:24:57.41ID:0433xAxq0

部員足らんかったのか

 

 


148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:25:10.23ID:o9AefikrO

私の部屋wwwwwwwこの先生相当だなwwwwwww

 

 


151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:30:11.53ID:sDW+XZlQ0

天文部の廃部の理由は簡単な物だった

まず初めに部員不足

現在我が部は部員が俺一人、生徒手帳には五人からとか何とか書いてあった

次に活動内容

普通の部活動は大会に出たりコンクールに作品を出したり、試験にチャレンジしたりするところ

天文部は名ばかりで特に活動をしてこなかったのを言われたらしい

廃部を免れるには定期的な活動と学園祭での発表をしなければいけないことになった

佐倉先生は愚痴りながらこんな感じの事を話して帰った

俺は泣きたくなって早退した

 





153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:34:03.67ID:sDW+XZlQ0

家に帰ってこれから先のことを考えたがなにも思いつかなかった

定期的な活動?

いやまて、活動ならこれまでだってしてきている

ただ内容があれなだけだ、てかそもそも天文の事をなにもしらない俺には何もできない、顧問もあれだし

発表もきつい、だって一人だし

唯一の希望は部員不足を解消しなくてもいいことだった、それが入ってきたら完璧に部は潰れてた

 



156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:39:19.26ID:sDW+XZlQ0

次の日、俺は行きたくなかったけど学校に行った

クラスのやつらは相変わらず能天気な顔しててムカついた

昼、図書室にいったは良いがニヤつく元気もなく、図書室に行って初めて本を読まずに寝た

誰も起こしてくれなかったから気が付いたら授業が始まっていた、クラスのやつらがニヤニヤしてた

無性にイライラした

放課後、佐倉先生と相談すればなんとかなるかもしれない、あの人も一応大人で教師だ!

とか思って期待して部活に行った

その日佐倉先生は部活に来なかった

 





159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:43:20.84ID:sDW+XZlQ0

高校生になって二カ月、部長になって二カ月、中学を卒業して三カ月、若造にはぼっちよりも辛い状況だった

それから数日間、佐倉先生は部室に来なかった

俺からも佐倉先生を訪ねたりはしなかった

そうこうするうちに七月になり、期末試験が始まり俺も部室に顔が出せなくなっていった

 



162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:48:34.37ID:sDW+XZlQ0

期末試験が終わりだんだん暑くなった頃、俺は久しぶりにといっても五日ぶり位な感じに部室に行った

部室に行くと部屋の電気がついており、中からピコピコ電子音が聞こえた

佐倉先生が部室にいた


「おいーす」


相変わらず適当な感じにソファーでくつろぎながらゲームをしてた

久しぶりの佐倉先生は相変わらず小さくて薄着になっていた

なんか耐えられなくて頭を撫でたら喉突かれたのは今でも良い思い出だ

 


 

 

167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:53:53.03ID:sDW+XZlQ0

「合宿するぞ!」


二人でアイスを食べていたら佐倉先生がさらっと凄いことを言った


「なんのですか?」


「天文部の」


「またまた」


こんな感じの会話をした結果どうやら佐倉先生の合宿発言が本気であることが分かった

話を詳しく聞くと、部活存続条件の定期的な活動については年二回の合宿で手を打つことを上と話をつけてきたらしい

腐っても鯛、腐っても先生、佐倉先生もどうやら会わない期間部活のために頑張ってくれていたらしかった

動機は定かではないが

 





168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:54:35.11ID:kra19ppJ0

佐倉先生いい先生だな

 

 


169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:55:35.28ID:BBokn5qg0

そんな先生いたらよかったな

 

 


171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 00:58:48.39ID:sDW+XZlQ0

しかしここでもまた問題が発生した

合宿の合宿所は長野の学校所有の宿舎に泊まることができるらしいのだが、問題は参加人数であった

流石に学校も生徒一人、先生一人に合宿所は貸してはくれない、最低でも生徒五人は参加する必要があるとのことだった


「お前適当に友達誘ってこい、いなけりゃナンパだ」


こんな佐倉先生の無茶から俺は次の日から大変な生活を送ることになったのは言うまでもない

 



173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:01:06.58ID:VTIq1D/cO

結構キツいな

 

 


177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:04:16.73ID:yIsW7yjGO

部員が最低でも3人いたらラノベになってたろうになぁ

 

 


178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:04:23.85ID:sDW+XZlQ0

次の日から俺は学校に行くのがとても嫌だった

なぜなら俺には気軽に合宿に誘える友達はおろか、話す程度の知人すら学校にはいなかったからだ

それを一人ならまだしもあと四人も集めるなんて、無理だろ

さらに悪いことにうちの学校は生徒の九割が女子だ、もっと無理だ童貞だ

佐倉先生に貼り紙か校内放送での参加の呼びかけを提案してみたが


「んな知らん奴と合宿にいけるか」


と却下されてしまった

俺が連れてくる生徒もほぼ知らん奴だろうに

 



180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:09:34.92ID:sDW+XZlQ0

クラスにつくととりあえずクラスの唯一のだんしガリデブに話しかけてみようかと思ったが、なんかしばらく見ぬうちに頭をワックスでお洒落にしてるし

クラスの雌と夏休みについて話し合ってやがったからムカついて候補から外した

なんかあいつらはこれ以上幸せになっちゃいけない気がしたからだ

次にクラスの女子も考えたが冷静になったら俺はデブの吉井さんとしかまともに会話をしたことがないことに気がついた

いや、あれも会話かどうか聞かれちゃらグレーゾーンだが

そんな感じで誰にも話しかけないまま初日は終わった


183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:11:39.62ID:/BQYPcCw0

なんだかんだでお前の人生そこらへんのリア充よりラノベっぽくね


184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:11:43.01ID:iu7oXq1Q0

面白くなってきたな

 

 


186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:15:22.38ID:sDW+XZlQ0

二日目も初日と同じ感じだったと思う

部室に行くと佐倉先生にとにかく怒られた

あと一週間もすれば夏休みになってしまうのになにやってんだみたいな、いやそりゃ無理があるでしょと思ったが口にはしなかった

三日目、半日授業になったので生活が変わった

午前が終わると部室で飯を食い二時まで図書室に行き、二時からは佐倉先生を待ちつつビデオ、こんな感じだった

図書委員の名も知らぬ女の子は吉井以外の唯一の交流のある女子であったが、オアシスを自ら汚すのもあれなので誘うことはなかった

 



187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:19:13.04ID:gCuZCSRk0

どうしたものか

 

 


188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:20:16.58ID:sDW+XZlQ0

夏休み三日前位、ついに佐倉先生が切れた

俺のあまりの不甲斐なさに俺を散々罵った後ジュースを買いに行かせ、面白いポーズを写真に撮って弱みまで握られた

俺に任せてたら埒が明かないと俺に交流リストみたいな物を書かせた

俺の交流リスト


吉井
図書委員の子
図書室にいるおばちゃん二人


流石に佐倉先生も俺をいじるのをやめた

 



191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:22:23.70ID:FGHDGokQ0

>>188 大丈夫だ 高校時代の俺より交友範囲広い

 

 


192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:22:38.24ID:i1jzkttBO

なんだ、俺より多いじゃないか

 

 


195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:25:16.08ID:sDW+XZlQ0

翌日、佐倉先生が俺の交流リストを元に誘おうと提案した

しかし、図書室のおばちゃんは生徒じゃないから数には入らない、吉井とは俺が勝手に話しただけ、委員の子も俺が勝手に姿とニヤニヤを提供しているだけという状況だったので


「ないないww」


と笑ったらまた怒られた

とりあえず佐倉先生が俺と一緒に吉井と図書委員を誘いにいってくれることになった

こちらとしては望んでいないが仕方なかった

 



198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:26:58.20ID:gCuZCSRk0

佐倉先生がお姉さんみたいだな

 


199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:29:23.59ID:Hj0cm20e0

俺の高校では教師が興味持ってそうな学生を個別勧誘してたな。理学部向け養成コースみたいになってた

 


201:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 01:30:53.27ID:sDW+XZlQ0

図書委員は二時までは図書室にいることをここ数日のスト―キングで把握していたので、まず初めに吉井に会いに行くことになった

どうやら吉井は調理部という食材を部費で買い調理して喰らうという天文部よりも存在価値が不明な部活に在籍しているらしく、その日もその巨体を揺らしながらなにかをつくっていた

さすがの佐倉先生もこれが来るとは思っていなかったらしく面喰っていたが、意を決して吉井に話しかけた