1: :2009/06/07(日) 23:57:26.76 ID:
ようやく傷が癒えてきたので誰かに話そうと思ったんだ
俺は聞くよ
>>3ありがとう
そいつとの出会いは小学生の頃だったんだ。
親の都合で父親の故郷に引っ越してきた俺。小学一年の頃だ。
当時の俺にとってそれまで育った地を離れるというのは
多少なりともショックだった。
好きな娘もいたしな。
で、何となく気乗りしないまま近くの小学校へ。
三学期のはじめと言うこともあってクラスには何となく入りづらかったんだ。
わかるだろ?
が、当然先生はそんなことも気にせず俺をクラスに放り込んだ。
で、今も昔も変わらずチキンな俺。かなりどもりまくって自己紹介終了。
顔から火を吹くというのを体感したよ。
そしたら当たり前の用に教室の掃除が始まった。
俺は何をしたらいいかわからずに( ゜д゜)ホ゜カーン
そしたら先生が、
「とりあえず床を雑巾で吹いてください」
と指示を出してきたのでその通りにした。
机を前にずらして雑巾をバケツで濡らす。雑巾だけは持ってきてたんだ何故かw
よっしゃやったるでー、と気合を入れて拭こうとしたら、
「ねえ、俺くん? ちょっといいかな」
「ん?」
振り向くとかなりかわいい女子が俺に声をかけてきてた。俺、ちょっとドキドキ。
聞かせてもらいます
雑巾がけとか小学生の頃しかやらなかったな・・・
幼なじみっていいよな
「えっと、なに?」
「うん……あのね」
そう言うと彼女は視線を後ろに向ける。そこには別の女子がいた。
なぜかこちらを見ている。
「この子が話あるんだって」
言うと、その女の子を押し出してきた。
その子は髪をボブぐらいにしたそれなりに可愛い子だった。
「は、なに?」
「えっと、その……」
俯いていて、うまくしゃべれない彼女。
しびれを切らしたように後ろの女の子が言った。
「君のこと好きになったんだって」
書き込み遅くてスマン。大分前の事だからうろ覚えなんだ。
理解不能なことを言われた。
呆然とする俺。真っ赤になる彼女。意地悪く笑う女子。
「は、へ、なんだって?」
「だから、この子が君のこと好きになったの。わかる?」
んなアホな。
「え、まじ?」
確認をとってみると
「……(コクン)」
頷かれた。あまりの事に呆気にとられていると、
「こらー、そこ! サボらないでー!」
怒られた。
これが俺と彼女の初めての出会いだった。
今、思うと漫画みたいだな。でも、残念ながら漫画みたく終わらないんだねっていうこと。
その幼馴染を押し出した女の子は今後は話に出てくるの?
>>13そいつはもうでてこないよ。小学校までだった。
聞いた話だとモデルになったらしいが
さて、そんな出会いがあったわけだから、当然意識しないわけがない。
思えば、この頃からすでに俺は彼女の事を好きになっていたんだろう。異性として。
家がかなり近かったこともあって、彼女とどんどん親しくなっていった。
お互いの家に遊びに行ったり、とかな。
で、彼女には一つ年上の幼馴染とかいたわけですよ。しかも男。
当然俺はモヤモヤした。呪ってやろうかってぐらいに。
ある夏休みの日、彼女とそいつ(仮に石川としよう)が遊びにきた。
というか夏休みは毎日遊んでいたんだなそのメンツに弟と彼女の妹を加えて。
で、俺の家でチューペットを食ってから公園へ行く。
俺は石川のチューペットだけ5分ほど外に放置して溶かしてやった。
そうすると割りにくくなるんだな、これが。
ハサミで切って汁をこぼしてる石川を見て俺はザマァと思った。
で、公園へ。
遊びはこれといって決まっていなかったんだ。ただ漠然と集まって遊ぶだけ。
彼女と年下ズ二人が遊んでいるとき。俺は石川に近寄った。
「勝負しようぜ」
「あぁん」
ちなみにこれは小2の話だ。小2なのでなんで石川と勝負したかったのかわからなかった。
今思うとただの嫉妬だったんだけどな。
種目は駆けっこだった。
言っておくが、小学生のときの1年の差ってやつはかなりでかい。
俺はそれなりに足に自信はあったが勝てるかわからんかった。
で、勝負。
結果は、勝てたwww大差で
その時、俺は石川を完全に見下した。
ああ、こいつは俺の敵ではないな、みたいな。相当いやなやつだった俺。
実際、石川は後々いじめにあって不登校→ヒッキー→ニートの道を辿るんだがそれは後の話。
で、勝った俺はドウダ! 見たいな感じで彼女の方を振り向いたんだ。
砂のお城に夢中だったwww
こっから先はとくに面白くもないかも。
俺たちは普通の幼馴染して、普通に仲良くて、
でも俺はどこかもの足りなくて、見たいな感じだった。
思春期に突入したら、お互い意識しはじめたのかな。
クラスが別々になったこともあって俺たちは、
中学に入る頃はあんまり話さなくなってた。
で、中学二年のとき、俺たちの関係を変える出来事が起きた。
うちの中学は合唱祭に力をいれていて、それが一大行事だったんだ。
で、俺はなぜか知らんがそれの実行委員に選ばれてしまった。
放課後に会議があるやつ。正直めんどい
もともと団体行事が好きではない俺は、
適当に参加して逃げようと思って会議室に行った
そしたら、彼女がいたんだ。一人だった。
「あ、よう……」
「う、うん……」
簡単な挨拶をした後、一気に気まずくなった。
お互いがきちんと顔を合わせるなんて本当に久しぶりだったからだ。
会議室に、重い沈黙。
逃げるか? と思った矢先、
「あの、さぁ……」
彼女が口を開いた。
「え、あ、えーっと……なに?」
いきなりだったので俺はひどく慌てた返事を返す。
ヤス、というのは俺のあだ名だ。
久しぶりに彼女の口から自分の名を聞いた気がした。
そのことにどこか安堵を覚えつつ俺は言葉を返す。
「いや、そんなことはない」
「そう、かな……。私の、勘違いかな」
勘違いではなかった。
小学校の時、クラスメイトに散々からかわれて、そのせいで俺は気づくと彼女を自然と避けるようになっていた。
見てるから安心しておくれ
みてるよヤス
「だったらさ。また昔みたいにしようよ、ね?」
そこで俺は初めて彼女の顔を見た。
小さい頃と変わらない、目の下にあるほくろ。少し細めの目。
肩あたりまで伸ばしたボブカット。
でも、確かに違う。肌には少しニキビの後が残っていたし、
リップでも塗っているのだろうか唇が少し光っていた。
「昔みたいに、一緒に帰ったり、お話ししたりしよう?」
見てるよ。がむばれ
既に涙目な俺はどうしよう
ありがとう。
彼女は泣いていた。
その涙は昔によく見たもので、俺は昔から彼女の涙に弱かった。
「…………わかった」
俺は何とか声を搾り出す。
誰か来てくれと願いながら。逃げ出したい気持ちはさらに強くなっていた。
「本当!? う、嘘じゃないよね!」
「……ああ、うん……まあ」
曖昧に首を縦に振る。
それだけで彼女はうれしそうに微笑んだ。涙のあとがキラリと蛍光灯の光を反射した。
「あははっ! やった! うれしい!」
教室だというのに、彼女ははしゃぎまわった。
ちなみに1は今何歳?
>>33俺は今二十だな。中学の同窓会行って来て、
そこでいろいろあってここに書くことになった。
そのことについて今夜中に書けたらいいと思う。
同い年だ
最後まで聞こうじゃないか
はしゃぐ彼女とは対症的に俺はどこか気分が重たかった。
そんな俺に気づかずに彼女は声を弾ませる。
「じゃあさじゃあさ。ヤス、携帯持ってる?」
「あー、まあ持っているけど」
親に買ってもらった携帯。
中学校に持込禁止のものなのでただの置物に成り果てていた。
「アドレス! アドレス教えてよ」
「そんなもん知らん」
「えーなんでー」
誰にも教えたことがないから、というのはイタイ子扱いされそうなので言えなかった。
「あんなもん覚えているやつの方がどうかしている」
「そんなことないよー」
不満そうに言いながら彼女はノートの切れ端にペンを走らせた。
「ハイ、これ」
「……なに?」
見たことのない文字列が書いてあるそれを受け取る。
「私のアドレス。帰ったらメールしてね」
「メンド……くないですごめんなさい」
泣きまねをされただけでも弱ってしまうヘタレだった。
「絶対メールしてね! 来なかったら怒るから!」
ハイハイわかった、と言いかけたところで他の委員がやってきた。
「ごめんね~。遅くなっちゃって。ちょっとみんな集めるのに手間取っちゃって」
「あっ、いえいえ全然平気です」
現れた上級生に首を降る彼女。
俺はというと、もっと速く来いよと心の中で不満を呈していた。
その後、会議は滞りなく進行した。俺は寝ていた(振り)をしていただけだが。
会議なんかよりも考えることがあったから。
会議が終わり、外を見ると雨が降っていた。
「うえぇ、マジかよ」
残念ながら傘は持ってきていない。
誰かさがそうにも時間はだいぶ過ぎていて、学校にはほとんど人がいなかった。
当時所属していた剣道部はその日はオフ。
「しかたない。濡れて帰るか」
母親に怒られるのを覚悟で、外へ出ると。
「ヤス!」